American Express Platinum Card
このカードを見かけたのは、人生で3度目だった。
ParisのGaleries Lafayette。オーストラリア人の女性の財布から取り出された、そのカードはカードの周縁のデザインが所々、ハゲかかってきており、適度に使いこまれていた。
その適度な使い込まれ感の真ん中でローマ時代の百人隊の隊長であったCenturionは普段の息遣いをしているかのように燦然と輝いていた。
その姿にやはり羨望の眼差しを思わず向けてしまう。
特に、オフ会などに興味のない、一般の庶民(私を含む)にとっては、このカードやDiners Premiumカードを見かけることはあまりない。
もともとが招待制の立て付けのカードであり、自分の生活にはなんらの接点もないカードと鼻から諦めていた。
ただし、チャンスがあれば申し込みたいとゴールドカードでせっせといくばくかの金額を決済していた。
そんな生活を変えたのがはてなだった。
一流ブロガーのお一人、MMさまのサイトにてご相談してみる。
まあ、私のような属性では審査に通過するはずがないと思いつつもお試しで申し込み。
わずか3日後、ポストに本人限定郵便が。予定不調和な事態に慌てる。
開封の儀の写真は特にあげません。封入物やカードの写真もあげません。
そんなものはそこら中に転がっているから。
年会費の高額さに躊躇する人も多い中、このカードは本当に持つ価値のあるカードだというのが私の判断。
そもそも、このカードに何を求めるかによって、このカードを使いこなせるかどうかが変わってくると思う。
マイルやポイントといった即物性を求める人にはこのカードは合わない。
そういう人は、AEONカードやrakuten cardを持った方がいい。
このカードは決済ができるということはおまけであると思っている。また、ポイントもおまけ。真骨頂は身分証明力の高さと各種保険サービスの充実度にある。
・身分証明力
海外は良くも悪くも階級社会。生まれあるいはsocial classによって対応が全く変わってくる。かつての日本のように1億総中流といった国はほとんどない。そんな中、このカードを持っているということは階級社会を生き延びる一つの武器。それはコネ等には叶わないとしても、ドラゴンクエストの銅のつるぎくらいの威力は持っている。その人の信用力を図る上でも、自らの身分証としてどうしても必要。
・各種保険
waranty plusとhomeware protectionは最強です。これで安心してものを買えます。
単なるポイントカードにはない特権です。docomo dカードは携帯しか歩哨されません。こちらはそれよりも圧倒的に適用範囲が広い。
このレベルの保険に入ろうと思うと、月々結構な金額がかかります。
まとめて入れるならその方が効率的です。
また、FHRなどは旅をする方にとっては魅力。十分もとが取れると判断しています。
そして、このカードの最も良いところは、年会費の高額さ、保証内容の充実さゆえにそのほかのクレジットカードを作ろうという気持ちが萎えることです。仮にモッピーなどで高還元案件があっても結局解約もめんどくさいし、使いもしないカードが増えるだけ。そんな無駄な行為をしなくなり、財布の中がスッキリします。
くだらないクレジットカードを何枚も持つそんな生活を断捨離できる、まさに理想のカードでした。
そういえば、このカードの表に書かれるCenturion。これは資産を末長く守るという意味があるそうです。このカードだけあれば、もう十分。
財布の中がキャッシュカード一枚、クレジットカードが一枚。無駄なカードがなくなり、薄手の三つ折り財布で十分になりました。
人生も生活も必要なものだけで、シンプルに。
これからの自分の生活を定義してくれるカードになった。
クレジットカードはライフスタイルとともに見直すのが鉄則ですが、このカードはずっと持ち続けるでしょう。仮にSFCカードを解約してしまってもいいやと思っています。どうせ乗らないANAですから。