Marco Polo tagとAsia:Chapter2

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PeggyからEZ LINKカードを渡された。そのカードを握りしめ、Peggyとともに、バス停へ歩いて行きます。とすると、市内行きのバスがまさに発車しようとしていたところでした。(写真はバスのイメージ)

 

PeggyにHurry upと言われながら、小走りにあとを追います。

こんな時に限って、デイパックの中身はMacbookやらなんやらでパンパン。肩に食い込む重さに耐えながら走ります。バスに乗り込み、カードを読み取り機にかざしたところで扉が閉まります。

 

「ちょうどよかったわね」と言いながら、Peggyと椅子に座ります。

東南アジア、赤道直下特有の肌にまとわりつくジメッとさの中を走ってくると流石に額に汗が。効きすぎるくらいにきいた冷房の中で体を冷やします。

 

Peggy: あなたどこからきたの?

早速、おきまりの質問です。

cx251green: 日本だよ。ちょうど、フライトがたったいま、T4に到着して、これから市内を観光しようとおもっていたところ。

Peggy: シンガポールには何日いるの?

cx251green: 明日帰るよ。仕事の関係でそんなに長い休みは取りにくいんだ。日本人によくあることだけど。

Peggy: 本当に日本人は会社休まないわね〜。もっとゆっくりしていけばいいのに。実はね、私に日本に暮らしていた時期があるの。もう30年以上も昔。1986年のことよ。

cx251green: え、日本に住んでいたんだ?なんで日本に?どこに住んでいたの?

Peggy: いわゆる、短期留学ってやつよ。Nagoyaに住んでいたの。Nagoyaの近辺はちょっと出かけたことはあるんだけど、Kyotoとかはいったことないの。

cx251green: Kyotoないんですか?ぜひ、今度、春か秋にきてください。桜と紅葉は本当に綺麗だよ。

Peggy: Kyotoいいわね。ぜひ行きたいわ。ところで、あなた、Facebookってやってる?

cx251green: アカウントはあるよ。そんなに更新はしてないけど。

Peggy: 実はね、Nagoya時代の古い友人がいて、連絡を取りたいと思っているの。でも、Facebookで名前を検索しても、私のシンガポールのアカウントでは、日本人のアカウントは検索結果から出てこないの。名前はなんていったかな。

cx251green: SGのFacebookからでは日本人の検索結果は出てこないの?

Peggy: そうなのよ〜。思い出した、名前はHiroshi Yamamotoよ。

cx251green: よくありそうな名前で、もし検索してもなかなか見つからないかもしれない。Nagoya在住のHiroshi Yamamotoなんていっぱいいるような気がする…

 

Peggyはちょっと悲しそうな目をして、外に映るシンガポールの街並みの景色を眺める。

Peggy: そうね、1986年のこと。もう30年以上も前のことだものね。仮に、FacebookでHiroshi Yamamotoを見つけても、彼が私のことなんて覚えているはずがないだろうから。

cx251green: ねえ、Peggy、日本に居た頃の写真持ってる?もしよければ見せてくれない?

Peggy: (再度、財布をごそごそしだす)これよ。どう?もう30年も前の私だけど。

Peggyが見せてくれたその写真は、今のPeggyからは想像もつかないくらいの美人だった(失礼だけど)

本当にアグネス・ラム(古い!)のような感じでした

cx251green: でも、こんなに美人なら絶対に、Hiroshi Yamamotoも覚えているよ。今も昔もずっと綺麗なままだけど

Peggyは今までの悲しそうな目から一点、とても喜んでくれた。

こんなPeggyと仲良くして居たHiroshi Yamamotoとはいったいどんな感じの人物なのだろう?そう思っていると、バスはRaffles Place最寄りのバス停に到着。

「さ、さっき渡したカードを使っておりて」。Peggyの言われるままにそのカードをかざし、バスを降りる。また、赤道直下の国特有の暑さがカラダ中を包みこむ。

「さ、まずはシンガポールらしい風景をあなたに見せるわよ」ついていらっしゃい。言われるがままにPeggyのあとをついていく。(つづく)