Skytrax社のRating
ここ2日間、All Nippon AirwaysとQatar Airwaysについて書いてきました。
そこで、日曜日の今日は、2社が拠り所とする、Skytrax社 5-star Airlineの変遷とそれについての個人的な意見を書いて見たいとおもいます。
Skytrax社はイギリスに拠点を置く、航空サービスについてのリサーチ会社です。
そのSkytraxが発表する評価は世界的にその航空サービスの満足度を測る指標として重視されている(と聞きますが、同様のリサーチは他社もしており、Skytraxだけの専売特許というわけではないです)
以前に、pechedenferさまがまとめられています。
2018年の最新の5-starは以下の10社です。
All Nippon Airways(StarAllinace)
Asiana Airlines(StarAllinace)
Cathay Pacific Airways(oneworld)
Ethihad Airways(N/a)
Eva Air(StarAllinace)
Garuda Indonesia(Skyteam)
Hainan Airlines(N/A)
Qatar Airways(oneworld)
Singapore Airlines(StarAllinace)
Lufthanza(StarAllinace)
アライアンス別に見ると、StarAllinace 5社、oneworld 2社、Skyteam 1社、アライアンス加盟なし 2社という状況です。
昨年から変わったのは、Lufthanzaが5-starを取得したことで、skytrax社のratingでStarAllinace陣営色が強まったことです。
10社のうち半分の5社がStarAllinace。さらにそのうち、4社がAsia Pacificを拠点とする航空会社のです。
個人的には、サービスに定評のある、Thai Airwaysが入っていなかったりするのが残念なのですが、ここからskytraxで5 starを獲得する企業にはいくつかの共通項が見つかります。
1. 後発の航空会社であること
御JALにいじめられ続け、ようやく国際線に進出したのが、1980年代のAll Nippon Airways(NH)を出すまでもなく、後発の航空会社として国際線をサービス開始した会社が高く評価されています。
それまでの既存の航空会社が手がけてこなかった(手がけられなかった)、特定の層に対してかゆい所に手が届くサービスを研究し、磨きをかけたということです(だから、鍛えた翼は強いのですよね、にっぺりさん。決して、政権にゴマをすったからではなく)
AsianaはKorean Airの後にできた後発ですし、MEAの QatarやEhihadもそうです。SIngaporeやCathayも歴史ある欧米の会社から見たら後発です。
そのため、欧米の歴史ある航空会社や国営航空会社は5-starを構造的に取りにくいのがskytraxです。
2. 地域特性
アメリカよりもヨーロッパ、ヨーロッパよりもアジア太平洋地域の航空会社が5-starを取りやすいように見えます。
Skytraxがどのような手法で5-starの評価をしているのか詳細はわかりかねますが、少なくとも、アメリカ大陸の会社が5-starになれないのは地域という要素が少なからず、影響しているはずです。
なお、2017年のランキングは以下の通りでした。
Qatar
Singapore
All Nippon
Emirates
Cathay
Eva
Lufthanza
Ethihad
Hainan
Garuda
*
発表当時は6月ですから、5-starではなかったLufthanaの方が、5-starのGarudaなどより上位という逆転現象が発生していました。
その後、Lufthanzaの5-star取得によりそうした逆転現象は解消しましたが、それまで、この逆転現象が継続していたことは非常に不自然です。
さらに、その後、Lufthanzaの5-starによりSkytraxはStarAllianceに非常に高評価をつける会社のように見えてしまうということです。
調査会社がイギリスの会社であり、流石にBritish Airwaysを5-starにする図太い神経はないようですが。
調査の客観性・公平性があるのか非常に疑問です。
正直、StarAllianceのサービスが優れているとは思いません。正直、普通です。All Nipponのサービスもそこまで良いかと言われるといたって普通です。ふぁーすとくらすに乗って、誕生日を祝われなかったと文句垂れる人もいるくらいですから。
ただ、それにも増して重要なことは、サービスの良し悪しや自分にフィットしているかどうかは自分の目で確かめる必要があるということです。
こうした調査会社の調査は一つの尺度にはなり得ますが、その尺度が絶対tというわけではありません。
幸い、海外発見もしやすくなり、LCCも増え、搭乗の選択肢も増えています。
自分の五感でフィットする航空会社を見つけ出し、贔屓にすること。自分の目で見て耳で聞いて、体で感じた経験こそが絶対です。
Skytraxの5-star Airlineが自分にとっての5-starとは限りません。自分にとっての5-starを見つける旅は続きます。
PechedenferPechedenfer